肌が刺激を感じやすくなるのは、肌の一番外側にある「角層」のバリア機能が低下するため。その原因としてよく知られているのが、セラミドの減少でしょう。
肌の内側を守るセラミド
健やかな肌の角層は、角層細胞がレンガ状に積み重なっています。この構造を強固にしているのが、セラミドなどの細胞間脂質。レンガを密着させるセメントのような役割で、角層細胞どうしの隙間を埋めています。
セラミドが少ない肌は角層がスカスカになり、水分は逃げやすく刺激は侵入しやすい状態に。肌が炎症を起こして、ヒリヒリ・ムズムズなどの反応が現れます。また炎症によって炎症性物質が放出されると、肌細胞にダメージを与え、シミやシワの要因になる可能性があります。
セラミドの量は生まれたときがピークで、年齢とともにゆるやかに減少。だからといって「セラミド化粧品で補えば解決!」というわけにはいかないのです。
セラミドだけでは肌の外側を守れない
なぜなら肌のバリア機能は、外側と内側の両方を守ることで働くもの。セラミドは角層の内部に浸透することで効果を発揮するので、肌の外側を守ることはできません。外側の守りを担うのは、皮脂と汗が混ざり合ってできる皮脂膜。つまりセラミドと皮脂の両方がそろわなければ、バリア機能は正常に働かないのです。